保護者の方

子どもとの関わり方~子どもの就職をサポートする保護者の役割~

子どもが自分の可能性を実感できる、親としての関わり方とは

子どもの自立へ向けて

子どもが自分の可能性を実感できる、親としての関わり方とは

子どもにとって相談しやすい親とは?

コラム

子どもとの信頼関係がなければ何を話しても心に届きません。一朝一夕にできるものではありませんが、子どもとの関わりでは以下の点を心がけてください

  1. 受容:子どもの「ありのまま」を受け止める
  2. 尊重:子どもの考え方、価値観を大切にする
  3. 共感:子どもの気持ちを実感しながらも過度に感情的にならずに冷静さを保つ
  4. 信頼:子どもが良い方向へ変化していく可能性を信じる
  5. 誠実さ:子どもに対して虚勢をはったり知ったかぶりをせず自然体で接する

親として理解しがたい意見、承服しがたい意見でも、まず子どもがそう思っているのならば、そのまま受け止めることです。頭ごなしに否定しては、子どもはそれ以上心を開いて話してくれません。また、保護者が「うちの子はダメだ」と思って可能性を否定していると、子どもにそれが伝わり、マイナスの自己イメージを持たせてしまいます。

1~5のことは、心の中で思っているだけでは不十分で、それが子どもにわかるように表現する必要があります。

子どもの話をじっくり聞くために

前述のような姿勢で話を聞くことを傾聴(けいちょう)といいます。どうしたら子どもの話に傾聴できるでしょうか?代表的な会話法として「伝え返し」と「質問」があります。

  • 伝え返し:子どもの話に対して親の意見や判断・評価をせずに言葉を返します。

    「こういうことを言っているんだね」「こんな気持ちなんだね」と返します。単純な繰り返しだけでなく、子どもが言っていることを要約したり、 より適確に言い換えると、「聴いてくれている」「わかろうとしてくれている」という印象を与えることができます。

  • 質問:質問することは「あなたの話に興味を持っています」という強いメッセージになります。

    質問には「はい」「いいえ」などのひと言で答えられる閉ざされた質問と、理由を聞くなど長い答えを引き出す開かれた質問があります。閉ざされた質問は簡単に答えやすい反面、やり取りする情報は少なくなります。開かれた質問は答えるのが難しい反面、豊富な情報が得られます。子どもが話しやすいように状況をみてバランスよく使いましょう。

    例えば「どうしてそう思うの?」と聞いて、答えるのが難しいようなら、「AとBどっちの理由に近い?」と質問の仕方を変えてみるのです。また「なぜこうしなかったの?」という否定的な聞き方をせず、「どうすればよかったと思う?」と肯定的に聞いてあげるほうが、責められている感じを与えず、話しやすいようです。

  • 見守る:基本は、話すよりもまず聴くことが大切です。

    保護者としての思いや要望を一方的に話し、押しつけることはよくありません。心配しすぎていろんな言葉を子どもに浴びせてしまうより「いつでも見守っているよ」という姿勢とメッセージを伝えたほうが子どもが前向きに動きやすいこともあります。

子どもの話を聴くためのチェックリスト

以下の質問について、自分にあてはまると思うものはいくつかありますか?

  • 子どもの考えが自分と違う場合、それを否定して説得したくなる。
  • 子どもの価値観と同じだと賛同したくなる。
  • 自分も興味や関心があることだけを深く聞きたくなる。
  • ハッキリしない態度や表情に対してイライラする気持ちがある。
  • 子どもの表情・話しぶり、今までの言動から勝手なイメージを作りあげてしまう。
  • 自分の体験と似た話には感情移入してしまい、冷静に聞くことができない。
  • 回りくどい話だと、イライラして「要は…なんでしょ!」などのように話をまとめてしまう。
  • 話を聞きながら、自分が次に言うことや別の用事を考えてしまう。
  • 自分が苦手な話題(例えば死や性の話など)だと、話題を変えようとしてしまう。
  • 子どもが悩んでいるばかりでなかなか先に進まないとき、子どもの意欲が低いせいだと思ってしまう。

いかがですか?話を聴いてくれない人に相談したい子どもはいません。思い当たる項目が多かった方は「子どもにそこまで気をつかうの?」と思うかもしれませんが、普段の言動を見直してみてください。

子どもの自立へ向けて

親ばなれ、子ばなれの必要性

子どもが苦労しているのを目の当たりにしても、手を差し伸べないで我慢できますか?「自分で解決できるはずだ」「失敗しても、そこで学ぶこともある」と子どもを信じる強い気持ちが大切です。

お金のこと

「面倒をみてやることはできない」「親の金は当てにできない」など、経済的援助の期間について、はっきりしたメッセージを伝えることが必要です。